生成AIで効率化しやすい仕事10選。まずはここから試してみよう

メール、議事録、提案書、表計算など10の業務を、AIに任せる作業と人が確認する点に分けて紹介。自社で試す仕事の選び方も整理します。

執筆:合同会社ZEN

生成AIの使い道を考えるときは、職種全体ではなく、仕事の中の一工程を見ると候補が見つかります。文章を整える、材料を分類する、構成を考える。完成までの責任をAIに渡さず、下準備を手伝ってもらう考え方です。

以下は、業務を選ぶための例です。効果を保証するものではありません。実際に試すときは、会社が認めた環境で入力できる情報を使い、確認・修正の時間も含めて評価してください。

1. メール文章の作成

伝える内容は決まっていても、丁寧な言い回しや文章の順番を考えるのに時間がかかることがあります。AIには、目的、相手との関係、伝える事実を渡し、下書きを作ってもらいます。

例えば「公開済みの休業日を知らせる案内文」を複数の長さで作れば、送信先に合わせて選べます。人が見るのは宛先、日付、約束の内容、相手への配慮です。入力していない納期や値引きが追加されていないかも確認します。

2. 長文資料の要約

資料を最初から読み、必要な箇所を探す負担に対しては、論点の整理や読む順番づくりに使えます。「結論、判断の条件、未確定の点に分けて」と頼むと、読み返す入口になります。

確認すべきなのは、省かれた例外や条件です。契約書なら条文、数字なら該当ページを原文で確かめます。要約だけを最終判断の根拠にせず、出典のページ番号も実際に合っているか見直してください。

3. 会議議事録の整理

会議メモの並べ替えや、決定事項と宿題の整理を任せられます。録音・文字起こしを使う場合は、参加者への案内と社内の情報管理ルールを先に確認します。

「決定」「検討中」「次回までの作業」に分けると、共有用の下書きになります。担当者名、期限、発言の意味は人が確認し、議論された案が決定事項へ変わっていないかも記録と照合します。

4. 提案書の構成作成

白紙から構成を考える代わりに、顧客の課題と提案できる内容を整理し、章立ての候補を作れます。AIへ顧客情報を渡せない場合は、業種や課題を架空の条件に置き換えて構成だけを検討します。

人が決めるのは、提案の筋道と実現できる範囲です。AIが追加した実績、料金、導入効果をそのまま掲載してはいけません。自社で裏付けられる材料だけで提案書を完成させます。

5. アイデア出し

担当者だけで案を考えて煮詰まったときに、異なる切り口を出す相手として使えます。例えば社内勉強会なら、参加者、目的、時間、予算の制約を示して案を集めます。

案の数が増えたことと、良い企画ができたことは別です。実施できるか、担当者の負担が増えないか、目的に合うかを人が選びます。既に実施した企画も伝えると、同じ提案の繰り返しを減らす材料になります。

6. FAQ作成

問い合わせ記録を読みながら質問をまとめる仕事では、似た質問の分類と回答の下書きを補助できます。入力可能な公開情報や、社内で利用を認めた材料から始めます。

回答の根拠は、現在の商品仕様や対応方針です。返金条件、保証範囲、対応日数などをAIに考えさせず、担当部署が確定します。似た質問でも条件によって回答が違うものは、一つにまとめないようにします。

7. マニュアル作成

熟練者のメモや既存の手順を、見出し、操作、注意点に分ける作業に使えます。材料が無い状態から「当社の手順」を作らせると、実際には行わない操作まで補われるおそれがあります。

確認は、現場の担当者が手順を実行して行います。画面名、操作順、例外時の戻り方、問い合わせ先を確かめ、更新担当と版の日付も付けます。見やすい文章にすることと、正しい手順にすることを分けて考えましょう。

8. アンケート・顧客の声の整理

自由記述を一件ずつ読んで分類する仕事では、テーマ分けの下案を作れます。例えば、架空の回答を使って「価格」「使い方」「サポート」の分類基準を試すところから始められます。

実データを使う場合は個人情報の扱いを確認します。人は分類の妥当性と、少数でも重要な意見が埋もれていないかを見ます。AIが示した件数や割合は、元データで集計し直してから報告してください。

9. Excel・スプレッドシート作業の補助

関数の調べ方が分からないときに、列の構成と達成したい条件を説明し、数式の候補や考え方を聞けます。架空の表を使えば、実際の売上明細を入力せずに相談できます。

例えば空欄、重複、日付の形式が混在する小さなテスト表で、想定どおりの結果になるか確認します。集計値は別の方法でも照合し、本番の表は複製してから試してください。マクロやスクリプトの実行は、数式の相談とは別に社内の承認手順を確認します。

10. 社内情報の検索・整理

どの文書に回答があるか探す仕事では、検索の補助や資料間の論点整理が候補になります。ただし、社内資料を全部読み込ませればよいわけではありません。利用できる連携機能、原資料の更新、閲覧権限の扱いを先に確かめます。

回答の出典を表示できるか、担当者が原文を開けるか、権限のない文書が回答に混ざらないかを検証します。古い規程から作った自然な回答より、現在有効な原資料を確認できることが大切です。

自社で試す仕事を見つけるには

まず、担当者が先週繰り返した作業を3つ書き出し、それぞれを「材料を集める」「下書き・整理をする」「判断・承認する」に分けます。その中から、材料がそろい、出来上がりを人が確かめられる一工程を選びましょう。

選んだ仕事は、AIなしの場合と、準備・確認・修正まで含めたAI使用時の作業を比べます。確認に手間がかかりすぎるなら、対象を狭めるか別の仕事を選びます。

役立った使い方は、指示文と確認項目をセットで残してください。導入の進め方は最初の30日の記事で詳しく整理しています。仕事を丸ごと置き換えるより、毎回困っている一工程から考えることが出発点です。

自社のAI活用を、業務の整理から考えたい方へ

タヨルくんでは、AIツールの選定だけでなく、現在の業務を整理し、どこから試せるかを一緒に考えます。まだ相談内容がまとまっていなくても、気になることからお聞かせください。

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